今回購入したのは、前作でトモエさんがドストライクな主人公だったために、今回ももしや……！？という期待。あと絵柄が好みだったし、OP動画を発売前ヘビロテしまくるくらいに気に入ったからです。しかし感想を書くのが今の時期になったのは……好きな物を後に残しておきたい悪癖のせいです。最近ちょっとこの悪癖を克服しつつある気がする。

プレイしてみると若干、期待してたのと主人公がちょっと違ったのは個人的に残念かなぁと。戦闘力は悪くないけれど、判断力の面であまりスカッとさせてもらえなかったのがしょんぼりポイント。正規ルートのときはいいんですけどね。BADENDルートに入ると途端に嫌いになっちゃう……。

・システム

開始直後にEXTRAページなくて、まーた一周終わるまでお預けかぁと思っていましたが、一番早く見れるBADEND見たところで開きました。しかもCGや回想が今回はキャラごとに分かれてて探しやすい！動画鑑賞もちゃんと付いてる！

次の選択肢、次の既読部分までジャンプできるのも嬉しい。さらに欲を言えば、ショートカットキーを割り当てられてたらもっと嬉しかった。あるいは割り当てられてるのかもしれないのだけれど、わからなかった。他のキーの説明はちゃんとあったreadmeに一緒に記述してほしかったです（我儘）。

・シナリオ

修正パッチ入れたのですが、プレイ前に軽く見た感想ブログとかの通り誤字脱字がちょっと多すぎる印象。そのせいでちょいちょい「ん？」となって手を止めてしまうのがなければもっとよかったのになぁ……と。せっかく話に夢中になっても、かなりの頻度で現実に引き戻される。あと、ルビがあると親切かなぁと思いました。抑もの漢字表記とかそこそこ漢字表記も多めなラノベも読みまくってる自分でも見たことないですよ。そもそもって読むのね。そこは開いてもよかったのでは……？

・イラスト

めちゃくちゃ好みです……！　OP動画のアニメみたいな動きする部分もヘビロテに一役買っていたくらいだし。それにしても立ち絵の衣装バリエーション、ちゃんと場面ごとに合わせて複数用意されてるのすごいな。細かくて好感持てる。

普段はピンク系苦手に感じるのに、UIのデザインすごく好き。

・BGM

全体的に好み。重厚感あるし、低音気持ちいい曲多めだし。好き。（失う語彙力）

・クロエ

キャラデザはめっちゃ好き。特に鎧姿。凛々しいのに可愛い。

ビジュアルだけのイメージ（かっこいい女騎士）でプレイし始めたら、序盤でまるでなろう小説に出てくる悪役令嬢（高潔タイプ）みたいでビックリした。若干選民主義っぽい発言が気になったけれど、まぁそのあとの家族たちの台詞を聞けば……うん、仕方ないね。

盲目的に女王陛下を信じていて、忠誠心が篤いって部分だけ見れば格好いいけれど、他キャラにも言われてるけれど盲目的すぎる部分が危うい。女王陛下のこと悪く言われたからってせっかくの変装の意味を台無しにするのはどうよ……。とはいえいままで狭い世界にいて視野を広げようもなかったのかと思えば仕方がないのかな。街に下りて実際に民の暮らしを見たことで平民には平民の意見があることを知ることができたみたいだし。

事件解決に対して積極的に動く面では好感が持てるのだけど、プライベートだと思い込みが激しすぎるところがちょっと苦手かな。もっと他人の話を聞きましょう。

ところで女王陛下って言うときの発音が地味に気になる……。

・オーランド

おそらくビジュアルの上では攻略対象の中で一番好き。

主人公のことを妹みたいに思って振舞っている、って言ってたけれど、もしかして本当は最初から主人公のこと好きだけど警戒させないためにそう振舞っていた腹黒タイプなのでは、と変に勘繰りながら進めていたけれど、本当に主人公のことを妹のように思ってただけだった。見た目に偏見持ちすぎた。ちぇー。まさかのラッキースケベで主人公のこと意識し出したところでは笑ったｗ照れてるとき可愛いんだよなぁ。

交渉術に長けてるところ好き。ギルド長との腹の探り合いで、彼の真意を見抜いてるところとか。ただ、その口の上手さをワッと街で集まって来た女性たちに活かせなかったのはマイナスポイント。そこ頑張って口先で丸めてさっさと退散しなさいな。クロエに敵意を向けさせないようさらりと躱せればもっと好感度上がったのだけど、無自覚モテタイプだった。仕事はできるけど恋愛面ポンコツかｗ

気持ちが通じてからの初Rシーンはちょっと急過ぎでは、と思ってしまった。何しろクロエさんは毒殺されかけて、目を覚ましたばかりだから。そこではキスくらいに留めておいてくれたら「ん？」と思わずに済んだのに。もっと体を労わってあげて……。

ヤンデレルートのオーランドは苦手（特にEND15。END14については間に何があった！？間のことが気になる……状態。まぁ、最後の選択肢出たあたりではすでに色々やっちゃって手遅れだったのでしょう）。でも、理由もわからないままにクロエにあんな態度取られ続けたらそりゃ病むよなぁ。（いいから話し合えよ！と思いながらも選択肢を選んだプレイヤーが戦犯ｗ）

ハピエン、ふたりの結婚で家督をどうするのかなぁと思っていたけれど、この行動力でオーランドに対する好感度上がりましたわ。ヤンデレになっちゃうと苦手なタイプだけど、そこから持ち直しつつも片鱗はあるくらいなのが好きなので、ハピエン時空のオーランドは好き。

・ターリック

共通ルート部分かな。ブリタニアの一部貴族に対する疑問とか……多民族国家視点ゆえの考え方とか出てきたのだけど、クロエよりもよほどこちらに共感してしまった。序盤のクロエ、国民なら皆、女王の御心のままに動くべしという考えで凝り固まってるからね。ターリック王子のように皆違う考えを持つのは当然、という意見のほうがわかる。クロエさん極端すぎなんよ……。王子の言うことのほうが共感しやすいせいか、クロエさん視点でも王子のほうに感情移入してしまうね。

序盤の共闘戦、わくわくするね！いいコンビになるんじゃないか、と予感させる共闘ぶり。

しかし王子よ……毒があるかどうかもわからないのに、口で吸いだすのはどうかと。仮にも王子なのだから、毒物接種して倒れたら大変ですぜ。あなたも、もっと自分の立場を考えましょうｗ

……喧嘩するほど仲がいい、けどとばっちり受けるオーランドが可哀想で笑ったｗ

喧嘩三昧のふたりだけれど、恋人関係になるときちんとクロエを大切にしてくれているのが伝わって嬉しい。それだけにBADENDしんどい……。気持ちわかるけど、王子の目つきが怖すぎた。

あと、鷹可愛いよ。鷹。

・イズラエル

ビジュアルから勝手に小悪魔系執事かと思っていたけれど、小悪魔ではなかった。ただひたすらに主人想いな（でも若干小言が多い、慇懃無礼なタイプ）執事。前ふたつのルートではそれほど強くないかなって思ってたけど、もしや力量セーブしてました？いや、まぁ執事なのに暗器使ってる時点であれ？とは思っていたけれど。

このルートではそれほどクロエに苛立たなくて済んだ記憶。

平民生活ぷち体験週間で徐々に打ち解けて受け入れられていく様を見てるとじんときたし、その生活の最後に水戸のご老公様が印籠かざすみたいな展開きてちょっとニヤリとした。

前述の2ルートで彼がいかにクロエを大事にしているのか知っていただけに、クロエがイズラエルを内通者と勘違いする展開はちょっと腹立ってしまったというか……。いや、こちらは神視点から読んでるのだから、クロエがそう思ってしまうのは仕方がないとはわかってるんですけどね。

イズラエルの泣き顔があるスチルがとても印象的。スチルの表情がどれも細かいですよね。えち有BADENDのときのアへ顔だけはどうしても苦手だけれど…………（かなり苦手な表情）。

・セオドア

序盤の仮面舞踏会でのスチル、すごい笑ったｗｗ鬘ｗｗｗｗｗｗｗｗｗ

あとジブリールのルートがないとどこかで見かけて落ち込んでいたけれど、たとえBADENDでも彼と結ばれる未来があったのは嬉しい。このルートのクロエは苦手なのだけれど……。心がよわよわで簡単に付け込まれちゃってるのが……。あっさりセオドアの甘言に落とされたときは、他ルートでセオドアが敵サイドと知ってただけに「騙されてる！騙されてるから！！」ってなってしんどい。そこの流れが全部BADENDルートだと知ったときには本気でホッとしましたよ（正規ルートではそこ丸々カットで、クロエはセオドアに対して毅然と対応してくれたし）

そしてお気に入りのスチルはクロエの腰掴んで抱き上げてるシーンかな。セオドアの横顔で左半面だけが映っているのだけれど、この角度のセオドアが好みだということがわかったｗ

中盤でイズラエルが正体を明かして、セオドアの正体についても言及したときに感情に任せて否定する部分は苦手。今まで自分に尽くしてくれた相手よりもポッと出の男を信じるのかよ？って腹立ってしまった。けど、後半の展開……クロエが凛々しくてかっこよくて好き。挽回してくれてありがとう。

・ジブリール・トゥルーEND

あれ？ジブリールルートはないと聞いたけれど、ENDあった。喜んだ。そこに行くまでの展開は喜べなかったけれど……。よわよわなときに付け込まれちゃうと腹が立つんですって。クロエに。もっとクロエが毅然としてるときにジブリール落として？ほしかったな。ある意味落ちてるけど、彼専用ルートじゃない……。欲を言えばもう少しジブリールに踏み込むようなお話もほしかった。こういう物腰柔らか？な謀略に長けた敵サイドのキャラってすごい好みなんだ……もっと攻略させて……。

トゥルーについて。クロエにはすでに公爵というかなり高位の地位があるから、「実は……」な展開を疑ってなかっただけに、女王の正体にビックリ。そこまで考えて、なぜ初めに女王に接触を図ったイズラエルがクロエの祖母の元で働き出したのか？って疑問に思ってた部分が解消されましたよね。女王様が祖母なんだもの。なんらおかしくないですわ。

後半の展開はめっちゃ好き……！ってなりました。いや、私の単純な頭では打倒ジブリールでめでたし、な展開かなと思ってたんですよ。それが物語の王道だし。だから最後の最後に彼は欠けてるんだろうなって想像してたんです。

それが実際には正々堂々な真剣勝負で、最後にはお互いggを贈り合う爽やかな決着の付け方！ラストのスチルでちゃっかり攻略対象たちの集う場にメンバーインで楽しそうにしてるのを見て嬉しくなりました。はぁ……マジでジブリールルートほしい……。

期待したのとはだいぶ違ってしまいましたが（主に主人公の性格）総合的には好きなゲームです。序盤の主人公さえ我慢すれば、後半ゾクッとするほどかっこよくなってくれたりするので。惜しむらくは誤字脱字や音声の欠けがちょっと多すぎることですね……。多少の誤字脱字なら普段は気にしないのですが、さすがに多すぎる。内容が面白かっただけに、のめり込みそうになるたびに誤字脱字の意味を読み解こうとするために足止めされて、邪魔される不快感が際立ったように思いました。